こういった疑問に答えていきます。
公式HPに対象テキストは挙げられていますが、どのテキストを使って、どういう勉強すればいいのか迷っている方は多いと思います。
私は、第17回の日本城郭検定2級に受験し、合格しています。
しかし破風(天守の装飾の一つ)などあまり知識のない状態からのスタートで、勉強の開始時は過去問を解いても全然解けませんでした。
この記事では、
① 2級合格時の勉強方法と使ったテキスト
②必要な勉強時間の目安
③17回の試験問題から見る最新の傾向と対策
についてまとめています。
この記事を読んで、しっかり勉強時間を確保できればかなり高い確率で第18回の試験を合格できると思います。
2級合格時の勉強方法と使ったテキスト
私が実践した勉強方法はとてもシンプルで、過去問を徹底的にやります。
「なぜ過去問が大事か」というと、本番でも問題の半分以上が過去問で占められているからです。
過去問をすべて正解できたら50点以上。
合格点が70点なので、かなり合格に近づきます。
実際にしていた勉強方法が以下の通り。
①過去問を解く
②間違えた箇所を公式ガイドブックで確認する
③覚えた知識を紙に書いて覚える
④①~③を繰り返す
①~④を順番に見ていきます。
①過去問を解く
「いきなり過去問を解いて、大丈夫なの?」と思われるかもしれません。
2級の過去問をいきなり解いたら、難しい。
日本城郭検定 過去問問題集は4級(第10・11回)、3級(第8~11回)、2級(第8~11回)の全10回分が収録されています。
この本を使って、4級→3級→2級と順番に解いていきます。
最初は間違いだらけですが、間違えた問題は頭の中に残るので、たくさん間違えて正しい知識を覚えていきます
②間違えた箇所を公式ガイドブックで確認する
過去問を解いて、間違えた問題はそのままにせず必ず公式ガイドブックで確認します。
こちらが日本100名城のもの。
こちらが日本続100名城のものです。
どちらの本も各城の基本データ(別名、築城年代、天守の現況・形態)から城の特徴・見どころがまとまっています。
なぜ公式ガイドブックで確認するのかは、
- 公式ガイドブックの記載から数多く出題される
- 知識の定着、周辺知識を覚える(丸暗記では本番に解けない)
ためです。
また公式ガイドブックを確認して、記載がなかった場合はインターネットで調べます。
余白部分に調べた補足情報を追加して、自分だけの参考書にパワーアップしていきます。
公益財団法人日本城郭協会 公認の城びとさんの解説は、小学生向けに書いている記事も多く、分かりやすかったです。
③覚えた知識を紙に書いて覚える
②で確認したら忘れないうちに、紙に書きだしてアウトプットをしていました。
まとめ直すと時間がかかってしまうので、覚えるための目的でルーズリーフに書き出して暗記。
④①~③を繰り返す
4級~2級まで過去問全10回分を①~③を繰り返し、知識を定着させていきました。
この作業を2回繰り返すと、かなり知識がつき多くの問題を解けるようになっています。
2回目は1回目で間違えた問題だけで大丈夫です。
「先に進めること」を意識するのではなく、1個1個知らなかったことを自分の知識にしていくのがポイント
+α:実際に城に行ってみる
もうすでに各地の城に行っている方が多いと思いますが、実際の城に行ってみるのも効果的。
文字だけではイメージが沸かないこともありますし、目で見たものは忘れにくいです。
実際に私が受けた第17回の試験でも、備中松山城の雪隠(トイレ)の問題が出たのですが、訪れた時の記憶を思い出して、正解することができました。
日本城郭検定を勉強し知識を蓄えてから城巡りをすると、楽しさも倍増しますよ!(実体験)
ここではあまり触れていませんが、3級を受験する方も4級→3級と解いていけばいいので、基本的な勉強方法は変わりません。
必要な勉強時間の目安
必要な勉強時間は、勉強を開始する前の知識レベルによって変わると思いますが、私は40時間ほど勉強しました(4級合格レベルからスタート)。
城について詳しい方ならもっと短い時間で合格できると思います。
勉強期間としては取り掛かりまでが遅かったため、2週間ちょっと。
余裕がなく、短期集中になってしまったため、結構大変でした。
みなさんは、もっと早くから少しずつ勉強するのがいいと思います!
ですが趣味の試験ですし、勉強することでどんどん知識が増えるのが楽しく、そこまで苦ではありませんでした。
17回の試験傾向から見る最新の傾向と対策
最後に、17回の試験を受けて感じた傾向と対策をお伝えします。
先ほどの勉強方法に、最新の傾向と対策を抑えておけば、合格は間違いないと思います。
写真から城の名前を答えさせる問題が増えた
傾向
第17回の試験では8題、手元にある第11回が0問なので増加しています。
公式ガイドブックに載っている写真と異なる構図からのものがあり、分かりにくくなっていました。
対策
一番は実際に各地の城に行って、天守、櫓、石垣などを目に焼きつけるのが大事です。
各城で特徴的な建造物はしっかり抑えておきましょう。
半数以上が過去問で占められている
傾向
新傾向の問題が増えたといっても、半分くらいは過去問からの出題でした。
対策
日本城郭検定問題集を用いて過去問をしっかり対策するのが、合格への第一歩です。
角度を変えて問われることも問題もあるので、丸暗記ではなく、周辺知識も含めて抑えときましょう。
基礎知識が大事
傾向
城の縄張(城全体の設計のこと)や特徴的な櫓(月見櫓、太鼓櫓)などの問題は傾向は変わらず、よく出題されています。
対策
一度覚えてしまえば角度を変えられて問われても応用が効くので、過去問をある程度やったタイミングで、一括りにできるものはまとめて覚えてしまいましょう。
例:御殿が現存している城
高知城・川越城(本丸御殿)、二条城・掛川城(二の丸御殿)
続100名城の問題も出題
傾向
メインは日本100名城に関する出題ですが、日本続100名城についても15問ほど出題されています。
対策
過去問をベースに、問題で出会った城については公式ガイドブックを通して勉強しておきましょう。
実際の試験では、続100名城に掲載のなく聞いたことがない城も出題されましたが、他の問題が解けていれば、問題なく合格はできます。
まとめ:楽しんで城を勉強しよう
実際に私が心がけていた勉強方法を中心に解説してきました。
日本城郭検定2級は、覚えることも多く、ある程度の勉強時間も必要です。
モチベーションの維持も難しいと思いますが、趣味の試験なので「楽しんで城を勉強する」姿勢が大事だと考えています。
読者の皆さんの、日本城郭検定2級合格を応援しています!