中山道六十九次(日本橋~美江寺宿)を歩いて旅してみて、分かった様々な情報をまとめた記事になります。
中山道歩きに必要な費用は?
中山道中に宿泊施設がちゃんとあるか不安
中山道を歩くのに必要な持ち物・服装を知りたい
中山道にある峠(碓氷峠、和田峠など)の情報が知りたい
これらの疑問・悩みに対して、自身の経験をもとに解決していきたいと思います。
すでに中山道以外の五街道を歩いているので、中山道を歩いて感じたほかの街道との違いについても触れていきたいと思います。
これから中山道を歩く方の参考になれば幸いです。
中山道は、歴史を感じる宿場町、豊かな自然と良い旅だったんだ。
中山道について
「中山道ってたまに聞くけど、何?どこを通っているの?」という方のために簡単に中山道についてご紹介。
すでにご存じの方は、飛ばしてください。
中山道とは徳川家康が関ケ原の戦いに勝利した後制定した、5つの幹線道路のうちの一つ。
中山道は五街道の中でも峠道が多いのが特徴で、東京日本橋から京都三条大橋まで続きます。
同じく日本橋~三条大橋へと続く東海道よりも40キロほど長い、約540キロの道のりになります。
現在の都道府県で言うと、東京都→埼玉県→群馬県→長野県→岐阜県→滋賀県→京都府を通り、峠道が多そうだと想像できると思います。
中でも中山道の最大の難所である和田峠は、標高1,531mとかなり高い場所を通ります。
行程、1日あたりの距離について
中山道歩きの行程(日本橋~下諏訪宿)と1日あたりの距離についてです。
それぞれの日の詳細な行程、費用をまとめた記事にリンクから飛べるようにしてるので、よろしければ、どうぞ(中編は記事作成中)。
ーー前編:2020年9月(日本橋~下諏訪宿)ーー
1日目(2020年9月19日)
日本橋~大宮宿までの34km:東京都→埼玉県
2日目
大宮宿~吹上宿(間の宿)までの27km
3日目
吹上宿~本庄宿までの31km
4日目
本庄宿~高崎宿までの21km:埼玉県→群馬県
5日目
高崎宿~坂本宿までの30km
6日目
坂本宿~小田井宿までの30km:群馬県→長野県、碓氷峠越え
7日目
小田井宿~長久保宿までの35km:笠取峠越え
8日目(2020年9月26日)
長久保宿~下諏訪宿までの32km:和田峠越え
ーー中編:2021年7月(下諏訪宿~美江寺宿)ーー
9日目(2021年7月18日)
下諏訪宿~本山宿(日出塩駅)までの27km:塩尻峠越え
10日目(2021年7月19日)
本山宿(日出塩駅)~宮ノ越宿(原野駅)までの32km:鳥居峠越え
11日目(2021年7月20日)
宮ノ越宿(原野駅)~上松宿(倉本駅)までの26km
12日目(2021年7月21日)
上松宿(倉本駅)~三留野宿までの23km
13日目(2021年7月22日)
三留野宿~大井宿までの34km:馬籠峠越え
14日目(2021年7月23日)
大井宿~御嶽宿までの33km:十三峠越え
15日目(2021年7月24日)
御嶽宿~鵜沼宿までの25km
16日目(2021年7月25日)
鵜沼宿~美江寺宿までの26km
基本的には1日あたり30キロほど歩くことを目標に歩きました。
1日あたり何キロ歩くかについては、こちらの記事(1日何km歩く?歩行プランの作成について|街道歩きの疑問に答えます(距離編))を参考にしてください。
費用について
続いて、最も気になると思われる費用についてです。
16日間の費用内訳は以下の通りとなっています。
交通費:歩き終えて駅からホテルまでに移動するのに使用
(ただし、大阪→東京、下諏訪→大阪、鵜沼⇔実家、美江寺→大阪の移動は除く)
観光:資料館見学費、お土産など
雑費:コインランドリー代、絆創膏など
1~8日目(前編)で61,407円、9~16日目(中編)で71,155円の合計132,562円となりました。
- お金をかけるべきところと節約するところを分ける
食費(ご当地グルメ)・観光・宿泊(宿場町内のいい宿)は旅の満足度を上げてくれるので、お金をかけていました。 - 街道歩きでは、宿泊費が最も大きな割合を占める
宿泊費をどれだけ抑えることができるかが、全体の費用に影響する。
Go toトラベルなどお得な制度、ホテルのランクを下げる、実家の利用などが考えられる。 - 旅の計画はある程度余裕をもって
中編では泊まりたい宿泊場所をあらかじめ予約していてが、実際の計画がずれてしまったため、宿泊場所まで往復する時間と費用のロスが発生してしまった
→余計な交通費と本来歩くはずの時間を奪ってしまった
また残りの区間を歩きを終えたら、レポートしたいと思います。
宿泊場所について
次に、こちらも考えなければならない宿泊場所について。
まずは今回の宿泊選びで考えていたことです。
宿泊選びで考えていたこと
普段は費用面からネットカフェやカプセルホテルを推しているもぐですが、中山道では、
- 他の五街道と比べて道中にネットカフェやカプセルホテルが少なかったこと
- Go toトラベルで安く宿泊できたこと
から、ほとんどビジネスホテルに泊まっています。
ちなみに宿泊選び全般の考え方についてはこちらの記事で解説しているので、どうぞ!
宿泊場所選びは快適性と費用のバランスが大事
また宿泊場所の決定タイミングですが、前編では当日もしくは前日のタイミングで予約をしていました(直前だと意外とツインの部屋に泊まれたりする)。
- タイミングが早すぎると、歩く予定がずれたときにホテルにたどり着けない
- あまり遅すぎると、泊まれるホテルがなくなってしまう可能性がある
この辺のさじ加減が難しいのですが、2,3日後に自分がどこまで行けるかを考えつつ、宿泊場所・歩行計画を決定していくのがベターだと考えています。
宿泊場所一覧
実際に宿泊した場所の一覧です。
ーー前編:2020年9月(日本橋~下諏訪宿)ーー
1日目:カプセルイン大宮
駅前によくあるようなカプセルホテル。
大宮駅にはもう一つおしゃれなカプセルホテルもありましたが、大浴場があることからこちらにしました。
2日目:スマイルホテル熊谷
2日間歩いて重かった荷物をホテルから郵送。
快く引き受けてくれたので、好印象でした。
3日目:ABホテル深谷
当日プランで頼み、ツインの綺麗な部屋に宿泊できてラッキーでした。
当日プランだと意外とツインの部屋になることが多い。
4日目:アパホテル 高崎駅前
初のアパホテル宿泊。
期待どおり綺麗なホテルでした。
5日目:ホテル ココ・グラン高崎
とにかくオシャレなホテル。大浴場もバリエーションに富み、控えめに言っても最高でした。
わざわざ1泊しに行く価値はあります。もう一回泊まりたい!
宿泊記を記事にしています↓
[マツコも絶賛]超快適!ホテルココグラン高崎 宿泊記
6日目:ホテルルートインコート軽井沢
このホテルも当日プランで頼み、ツインの部屋でした。
バイキング形式の朝食で、その朝食がとても美味しかったです。
7日目:民宿みや
人生初めての民宿。
和田峠に一番近い宿泊場所で、中山道ウォーカー御用達の民宿。
飲料水が買えたり、昼食用のおにぎりが付いたプランが選べます。
詳しくはこちら↓
中山道 和田峠越え前の宿泊におすすめ|民宿みや 宿泊記
8日目:諏訪シティホテル成田屋
上諏訪駅(下諏訪駅の隣駅)近くのホテル。
朝食が豪華で、朝からテンションが上がりました。
ーー中編:2021年7月(下諏訪宿~美江寺宿)ーー
(旅の計画が下手すぎて、歩いているとこと宿泊するところがずれています)
9日目:伊勢屋
伊勢屋は、奈良井宿にある老舗の旅籠で宿場町内で宿泊できる貴重な施設。
建物は建設当時の面影を残していて、昔の旅人の気分を存分に味わえます。
宿場町に泊まり、夜の宿場町の散策が面白い。
10日目:棧温泉
中山道三大難所の一つである「木曽の棧」のすぐ近くにある旅館です。
翌朝にみた木曽川、木曽の棧はとても綺麗な景色でした。
温泉もあり、日帰りで入浴もできます。
11日目:大吉
こちらも妻籠宿にある旅館。
食事が夜・朝ともにとても美味しくて、快適でした。
こちらも夜の散策をしました。
12日目:OYO シルクホテル 中津川
楽天トラベルの評判はあまり良くなかったけど、安かったため宿泊。
1泊する分には、そこまで気になりませんでしたが、コインランドリーは外に行きました。
13日目:ビジネスホテル恵那プラザ
駅近の普通のビジネスホテル。
大浴場があったため、選びました。
14日目:ホテルルートイン可児
ルートインは、大浴場とバイキングがありよく利用しています。
少し高めの場合もありますが、コスパはいいんじゃないかと思っています。
15日目:実家
1泊2食無料、洗濯サービス付きは最強です。
16日目:家
21時ごろに帰宅し、中編の旅を終えました。
持ち物・服装について
中山道を歩くにあたり、新たに用意したものは以下の4点。
- 五街道ウォーク・八木牧夫『ちゃんと歩ける中山道六十九次 東 日本橋~薮原宿』(大和渓谷社、2017年)
- ミニヘッドランプ
- 熊よけ鈴
- アジャスタブルボトルホルダー(水筒を取り出しやすいように設置するもの)
街道歩きに必要な持ち物・服装については、こちらの記事で詳しく解説しています。
峠情報について
まず、峠を越える際の原則として、「なるべく峠の手前で宿泊しましょう!」これ大事です。
- 夜に峠を越えることになると、暗くて道や足元が見えないため危険!(動物の遠吠えも聞こえたりして、恐怖)
- 一日中歩いてから最後に峠を越すのは、体力面からみてもきつい(一日の元気な時間に歩きましょう)
という理由から峠の手前の宿泊をおすすめします。
もう一つ、中山道の峠では熊が出る可能性もあるところもあるので、熊よけの鈴を持っていくと安心。
前編の日本橋~下諏訪宿間で越えた峠は碓氷峠、笠取峠、和田峠の3つ。
それぞれについて自身の体験談をもとに攻略法を記しています。
碓氷峠
碓氷峠の攻略法をまとめています。
碓氷峠を越えられる方は、以下の記事を読んでみてください。
旧中山道 碓氷峠越え攻略法(坂本宿~軽井沢宿)|持ち物、注意点
笠取峠
芦田宿と長久保宿の間にある峠。
手前の「笠取峠のマツ並木」に気を取られていたら、本格的に登る前に暗くなり、とても怖かった道。
やはりライトは必須です。
その時は暗くなっていたので、全て国道を通りました。
和田峠の手前で宿泊しようと考えると、笠取峠は1日の中でも最後の方に越えることになので、時間に気をつけて安全に行きましょう。
和田峠
和田宿と下諏訪宿の間にある峠。
さすが中山道最大の難所と言われるだけあって、距離も長く、標高も五街道の中で最も高いです。
峠を越してすぐのガレ場以外は歩きにくいとこはないですが、しばらくコンビニなどもないので、飲食物は多めに持っていくことが大事です。
和田峠はきつい峠でしたが、自然がとても綺麗(特に苔が良かった)で、歩いていても楽しい区間でした。
和田峠を越えられる方は、以下の記事を読んでみてください。
旧中山道 和田峠越え攻略法|宿泊、持ち物・注意点、所要時間について
まとめ
以上、中山道歩き旅前編・中編のまとめでした。
ブログを書き始めてからした初めての歩き旅で、費用などを細かくメモしたことで、旅のリアルが感じられる記録になりました。
16日間歩いて、いつかまた訪れたい思い出の場所が増えました。
街道を歩くたび、日本中にこうした思い出の地が増え、とても街道歩きが楽しいです!
残りの中山道歩き旅が待ち遠しいです。