2020年9月の中山道歩き旅で、最大の難所和田峠を越えました。
和田峠は五街道の中でも、最も標高の高い1,531mを通ること、宿場間の距離が長い(22.8km)ことから中山道最大の難所と言えます。
しっかり準備して臨むことをおすすめします。
この記事では、自身の経験から
①和田峠前後の宿泊施設について
②和田峠越えの注意点
③和田峠越えに必要な持ち物
④和田峠越えの具体的行程
についてまとめています。
それでは、いきます。
和田宿の基本的情報
まずは、和田峠の基本的な情報から。
和田峠は、和田宿と下諏訪宿の間にある標高1,531mの峠。
峠の前の和田宿の時点で標高830m、峠の傾斜自体はそこまできつくないものの、とにかく距離が長い!
また冬の時期には積雪があるため、江戸時代には遭難した旅人がいたほど厳しい道となります。
和田峠前後の宿泊施設について
そんな和田峠を越えるために宿泊施設の確保が一番大事となるので、まずは宿泊施設からいきます。
距離が長いため、1日和田峠越えに使うと想定します。
和田峠越え前の宿泊
和田宿付近には宿泊施設がないので、長久保宿と和田宿の間にある「民宿みや」をおすすめします。
①和田峠に最も近い(近いとはいっても和田宿まで5kmほどある)点、②食事などのサポートが充実している点からおすすめできます。
詳しくはこちらの記事を参考にしてください。
和田峠越え後の宿泊
一方、和田峠を越えた後の宿泊施設はたくさん選択肢があります。
和田峠を越えた下諏訪宿は温泉場となっているので、贅沢に旅館に泊まることも可能です。
個人的には、下諏訪宿の本陣の一部や日本庭園が残る「聴泉閣かめや」、旧脇本陣兼旅籠屋として復元された「御宿まるや」が気になる存在です。
ちなみに中山道歩いた際は、リサーチ不足で旅館に泊まれませんでした。
聴泉閣かめやの宿泊はこちら和田峠越えの注意点
和田峠越えの注意点について、3点お伝えします。
下諏訪側はガレ場になっている
和田峠頂上を越えて下諏訪側は、しばらくガレ場の道が続きます。
傾斜が急、さらに岩がゴツゴツしているので、足元を取られないように注意が必要です。
写真のように狭い道もあるので、注意!
距離が長い
和田宿から下諏訪宿まで22.8km、民宿みやからでは約30kmととにかく距離が長いです。
峠の登り下りを含めた長距離を歩く力が必要となります。
これまで中山道以外の4つの街道を歩いてきましたが、和田峠は距離が長く、エスケープルートもないため、準備をしておかないと痛い目をみると感じた峠でした。
温度差に注意
和田峠の標高は1,531m、五街道の中でも最も高い地点を通ります。
9月の夏の時期でも、峠の頂上は少し肌寒さを感じました。
温度差に対応できるような服装が必要です。
和田峠越えに必要な持ち物
注意点を踏まえて、和田峠越えに必要な持ち物について紹介します。
①ランニングシューズ・トレランシューズ
和田峠に限らずですが、峠越えの際はランニングシューズやトレランシューズなどの靴が適しています。
ランニングシューズを選ぶ際は初心者向けの底の厚いものがおすすめです。
②鈴
クマ避けとして必要です。
和田峠の入り口にある看板にもある通り、クマは遭遇したくない存在なので、クマ避けの鈴は用意しておきましょう。
他の峠でもクマ避けの鈴は使えるので、中山道歩きでは持っておくと便利です。
③飲み物・食べ物
和田宿の手前からコンビニやお店がなくなるので、飲み物・食べ物は持参が必要です。
先ほど紹介した民宿みやでは、昼食(おにぎり)付きのプランが選べるので、飲み物・食べ物の確保をすることができます。
こちらがそのおにぎり。
また和田峠には途中に名水が飲める場所があるので、飲料水はそこでも確保できます。
峠を越えたら自動販売機はありますが、飲み物は多めに持っていくのが安心です。
④体温調整できる服装
先ほどもお伝えした通り、和田峠の頂上では気温も低くなるので、体温調整できる服装があると安心です。
9月に和田峠越えしたときは、ウインドブレーカーが役立ちました。
⑤ライト
距離が長いため、朝から夕方まで歩くことになると思います。
暗くなると危険なので、ライトを持っていくと安心です。
写真のような頭に装着できるランプだと、手が空くので便利です。
⑥カメラ
和田峠では素晴らしい自然、美しい苔に出会えるので、ぜひ写真に収めて欲しいと思います。
友人や家族にも見せたくなる素晴らしい写真が撮れました。
カメラは友人に借りたものになりますが、こちらを使って撮影しました。
和田峠越えの具体的行程
参考までに、実際和田峠越えをした際の行程を示します。
- 8:50民宿みや出発
出発時間としては、決して早くない
- 10:30和田宿
30分ほど見学
- 11:00和田宿出発
- 12:20和田峠口
- 14:10和田峠頂上
休憩と頂上からの景色を眺めて、30分滞在
- 14:40和田峠頂上出発
- 16:10棚橋茶屋本陣跡
- 17:00木落し坂
- 18:10下諏訪宿
出発時間があまり早くなかったため、峠の頂上以外ではほとんど休憩していません。
和田宿の滞在時間(もう少し見学したかった)とタイムスケジュールの余裕を考えると、早めに出発することをおすすめします。
まとめ:準備が大事
以上、和田峠の攻略法についてまとめました。
大変な道であることは間違いないですが、和田峠で出会った自然は素晴らしく、鮮明に覚えています。
この記事が、皆さんの和田峠越えの役に立てれば幸いです。